日本の慣行である新卒一括採用。
そのルールを無くすというのが、経団連から発表がありました。
というより、経団連が勝手に決めてたことを、さも公のルールのように感じていた私は・・・・・
それはさておき、今日の話は普通の就職のことではありません。
多くの学生は、大学卒業までの最後の1年間くらいで進路を決めますが、もっと早くから進路を決める必要に迫られる人たちがいます。
ひとつは高卒で就職する人たち。
18歳で進路を決めないといけません。
実は、大卒、あるいは大学院卒なのに進路を18歳時点で、あるいはもっと早くから決めないといけない人たちもいます。
それは、医歯薬系の学部学科に進学する人たちです。
医師: 医学科で6年間の勉強をし、国家試験に合格して初めて医師になれます。
歯科医師、薬剤師も同じです。
獣医師も同じです。
6年間の課程を修了し、国家試験に合格して初めてその仕事に付けます。
よって、大学に入るときには、すでに仕事を決めていることになります。
これらの学部学科は、大学という名前にはなっていますが、いわゆる職業訓練校でもあります。
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ここからは、医師について書きます・・・・
大変なのは医学科を卒業しても医師になれない人、歯学科も薬学科も獣医学科も同じく、卒業したのに国家試験に受からず、その仕事に就けない人が結構いるということです。
例えば、医師国家試験の合格率は約90%です。
そして、大学を卒業してさえいれば毎年国家試験は受けられますが、何年も受からないと、どんどん合格率は下がっているそうです。
ついでに、医師国家試験のための予備校まであるというからオソロシヤですが・・・(これまた授業料が年間200万円ほどするらしい)
そもそも、今や、日本人のおかしな考え方もあるのでしょうが、医学部医学科の受験偏差値は、最低でも62から63のところしかありません。
医師になりたかったら早稲田や慶応大学の理学部や工学部に入れるくらいでないとだめということです。
国立大学は授業料が安い(私立の8分の1から4分の1)こともあり、当然偏差値はぐんと上がります。
頭が良いと医学部を目指すという盲目的な考えがそうさせるのでしょうが、医師になりたいという強い動機もなく医学の道に進む受験生がかなりいます。
そして、受験戦争に勝ち、見事医学部に入ったは良いですが、1年1年進級するのには真剣に勉強しないと留年します(ストレートに6年になれるのは3分の2くらいだろうか?)。
そして、最後の2年間は医師国家試験に合格するために猛勉強(これまたハードらしい)します。
そんな医師の卵が受験しての合格率90%だというのです。
社労士試験で玉石混交の受験生が仕事と両立させながら受験するのとはレベルが違います。
しかも、医師の仕事は人の死に向き合ったり、血を見たり、悲鳴や怒号が飛び交う場面も多くあるでしょう。
少しのミスで人を死に追いやることもあるはずです。
生半可な気持ちで務まる仕事ではないことは容易に気付くと思います。
自分は本当に医師になりたいのか?
よく考えて進路を選ばないと、医学部に入ったは良いが、その後にさらに進級のために猛勉強を続け・・・
国家試験に受かるために猛勉強を続け・・・
お金持ちになりたいから・・・、将来が安泰だから・・・・なんていう気持ちで医師の道を選ばないでほしいものです。
本当に医師になりたい人が医学の道に進む。
そういうふうになってほしいものです。
明日は私たちの分野について書こうと思います・・・・
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