今日も書いてみたいと思います。
もちろん、デフレや生産性が上がらないなどの大きな原因があるのは分かっていますが、私が書くのはもっと根源的(と私は思います)問題です。
Q:なぜ賃金が上がらないのか?
A:上げてくれと言わないから・・・・・エッ!
まあ、いきなり結論ではあれですので、これから説明します。
まず、日本人で、社長に給与を上げてくれと言ったことのある人はどれくらいいるでしょうか?
もしいたとして、・・・・いくらにしてくれと具体的金額を提示した人はいますか?
ほとんどいないのではないかと思います。
その理由は・・・・・・・
1.そんなことを口に出すのは非道徳。
2.賃金は経営者が決めるものなので労働者がどうこう言うべきじゃない。
3.そんなこと言うと目を付けられて会社に居づらくなる。
まあ、こんなところでしょうか。
これ、・・・・・すべて日本的な価値観です。
2番の労使交渉については、大企業の場合は労働組合もあるでしょうが、大半の中小企業にはそんなもの無いので無視します。(笑)
これを欧米から見ると・・・・
1.要求を出さないということは賃金を上げなくて良いという意味になる。
2.賃金は経営者側と交渉して初めて決まるものだ。
3.賃上げに応じてくれなければ、もっと賃金を出してくれるところに転職するから問題無し。
まあ、・・・・こんなところでしょう。
私は、経営者も労働者も外国の方という会社の賃金の決め方を垣間見たことがあります。
社長が1人1人と交渉して賃金を決めていました。
日本人の経営者だとこんなことはしないでしょう。
労働者が外国人だと、あるいは交渉を要求してくるかもしれませんが・・・・日本人の社長だと「嫌なら他を当たれ」と言って採用しないかもしれません。
1990年前後までなら、経済が右肩上がりで、経営者も労働者も賃金は上がるものであると信じていたし実行されていました。
バブルが崩壊すると、賃上げどころか会社の経営自体が厳しくなってしまいました。
そして平成の間はずっとデフレ・・・・
物価が上がらないので賃金を上げる必要もありませんし、労働者も困りません。・・・・賃金格差は広がり困窮する労働者は多くいましたが・・・
ところが、昨年から物価が上がりだし、どうしたら良いのかアタフタとしています。
労働組合の無いほとんどの中小企業の労働者は、指をくわえて大企業の賃上げのニュースを見ているしかないのでしょうか?
社長に「賃金を上げろ!」と声を出して言うしかないのです。
そして、上げてくれないなら今より高い賃金で雇ってくれる所を探して転職するのです。
欧米で当たり前の日常を30年遅れでやるしかないと私は思います。
最期に・・・・・・私の役員報酬も上げてくれ・・・・ボソッ・・・・誰に言ったら良い?
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