定期昇給は賃上げとは違いますよ・・・・

今日から10月。

 

社員数(社会保険加入者)50人超の事業所において、月額賃金88,000円以上で週20時間以上働いている場合は、今日から社会保険(厚生年金保険、健康保険)に加入しないといけません。

 

あと、10月と言えば都道府県別最低賃金が上がる月です。

 

愛媛県は956円。

 

全国で最低のところは951円なので、下から数えた方が早いです。

 

あと、10月1日から郵便料金が上がります。

 

これからは郵便料金をケチらねば!

 

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さて、・・・・・・・

 

今日は新しい総理大臣が生まれる日です。

 

たぶん、午前中に今の内閣が総辞職をして、午後に新大臣の認証式があって、新しい内閣が発足するという段取りだと思います。

 

石破総裁も、物価を超える賃金の上昇を政策課題として挙げています。

 

まあ、それは当然だとは思います。

 

2020年代半ばまでに、最低賃金の全国平均を1,500円にするというのは岸田政権から続いている目標です。

 

いまは全国平均で1,050円。

1,050円に40時間をかけて、4.3週をさらにかけると・・・・

1,050×40×4.3=180,600円

 

1,500円だと・・・・

1,500×40×4.3=258,000円

 

月額で約78,000円上げないといけません。

これを10年で達成するためには、1年で7,800円上げないといけません。

 

ここで、多くの人(私も含めて)が勘違いしているのは、毎年昇給(定期昇給)があるから、この程度は上がるはず・・・・というものです。

 

でも、それは違います。

 

定期昇給は個人個人の給与額は上がりますが、全体としてみると上がっていません。

 

失われた30年で日本の平均給与は上がっていませんが、個人個人は毎年賃金が上がっていたと思います。

 

もちろん、大企業の正社員だけかもしれませんが・・・・・

 

定期昇給があって、個人個人の給与が上がっているので、日本全体で賃金が上がっていると錯覚した部分があると思います。

 

しかし、たとえば、新卒の新入社員の初任給はほとんど上がっていませんでした。

 

同じ勤続年数や年齢の社員の基本給も上がっていませんでした。

 

個人個人の給与が上がっていたのは勤続年数や年齢が上がったからであり、決して給与水準が上がっているのではないのです。

 

これが日本の賃金上昇を難しくしているところのような気がします。

 

アメリカやヨーロッパの主要先進国では停止昇給というものは無いそうです。

 

だから、物価の上昇があったら全員の給与を上げないと生活が苦しくなりかねません。

 

だから給与が上がるのです。

 

日本では、定期昇給で個人個人の給与が上がるので、錯覚をしてしまうのです。

 

それが30年続いて、浦島太郎のようになっているということなのでしょう。

 

これからは、毎年全員の賃金を3%程度上げていかないと物価の上昇を超える賃上げはできません。

 

定期昇給を除いて、ベースアップ部分で3%アップをしないといけないのです。