1.安全とは
みなさんは、「安全」というのは何だと思いますか。「安全とはこういうものだ」という明快な答えは無く、みなさんが安全について「考える」ということが重要だと思っています。
「安全第一」とは、自分や仲間、そして会社まで全てに安全な状況であることが大事なのです。
2.仕事の知識と技能
職場に入ったら、まず自分お仕事についての知識と技能を身につけることが基本です。
実地教育を受けるときは、面倒と思わず、十分に理解し、自分のものになるまで真剣に取り組みましょう。
何よりも素直な気持ちで教わることが関心です。
なお、分からないままで先に進むことは大変危険なことです。
分からないときは納得のいくまで聞くことが大切で、これは恥ではありません。
教わったことは必ず実行 これが大事なことは言うまでもありません。
3.なぜ服装が重要なのか
作業服は仕事がしやすく、危険から身を守るものがよいのです。
「格好良さ」もさることながら、決められたものがあるときは、身体にあったものをいつもきれいにして身につけるようにしましょう。
服装は安全を願う心が表れる身だしなみです。履物はサンダルのように脱げ易いものや、滑りやすいものは避けてください。
なお、作業開始前のミ-ティングなどで、保護具を含め、お互いに向き合って服装の相互点検を行うことは効果があります。
頭部を守る保護帽、万一墜落したとき身体を支える安全帯、騒音職場の耳栓など職場には作業の性質によって着ける保護具が決まっています。保護具は、文字通り危険から我が身を保護してくれる“必需品”です。
「ちょっとの間の作業だから」「面倒くさい」「わずらわしい」などの理由で、危険な作業に保護具を使わないのは“自殺行為”です。
我が身の一部と思えるようになるまでなれることが肝心です。
台車の使い方一つにとってみても正しい手順があります。それは、作業を「うまく」「安全に」しかも「やりやすく」行うことのできるやり方です。従って、この手順に従わないと事故・災害を招きかねません。
正しい手順というと「自己流でよい」「面倒くさい」と思われがちですが「急がば回れ」です。一見、手間がかかりそうですが、それを忠実に守ってこそ、安全も確保されるのです。
4.なぜルールを守らないといけないのか
構内通路は走らないなど、職場にはさまざまな安全ル-ルがあります。その多くは、私たち先輩の事故・災害などの体験から生まれたものです。
ル-ルを守ることは、“転ばぬ先の杖”であり、職場に隠れている危険の芽を摘むことにもなります。まさに安全の先取りです。
ただ、イヤイヤ守るのではなく、日常の職場生活の一部として当たり前のものとしましょう。
5.整理整頓の重要性
安全衛生の基本は整理整頓です。清掃・清潔を加えて4Sと呼んでいます。
整理とは、いるものといらないものを分け、いらないものは処分することです。
整頓とは、いるものを定められた場所に、使いやすいように置くことです。
作業中は散らかさないよう工夫し、一人ひとりが整理整頓を実行しましょう。そして仕事が終わったら、すぐ後片付けをしましょう。
「一仕事一片付け」をお忘れなく。
6.ヒヤリ・ハットを大事にしよう
誰でも職場でヒヤリとしたりハットすることを経験します。これを「ケガをしなくてよかった」と済ますのではなく、職場のミ-ティングなどで報告し合い、みんなの情報として安全に役立てるようにしましょう。
ヒヤリ・ハットは安全先取りの貴重な情報なのです。
自分はもちろん、職場からも誰一人災害を出さないという安全の“心”を持って、たとえ自分の恥であっても積極的に報告しましょう。
7.危険(K)・予知(Y)・トレーニング(T)
危ないことを本当に危ないと気付けば、人は誰しも安全に行動します。「これから行う作業にどんな危険が潜んでいるか「その危険を避けるにはどうしたらよいか」をいつも考えて作業に取り掛かる習慣をつけましょう。
職場で行われる危険予知(KY)活動は、そのためにあるのです。
特に、いつもと違った作業を行うときには念を入れて危険予知をしましょう。
8.リスクアセスメント
①リスクアセスメントって何?
日本語で言うと、危険の事前評価
作業に伴う危険性と有害性に重みをつけて評価し、評価に応じて危険の低減対策をすること
手法はKY(危険予知)と同じです
②では、何を評価するの?
(一例)
けがの程度(ひどさ)と危険の発生する確率の(合計)・・・これをリスクという
③それをどう評価するの?(一例)
2 で求めた合計からリスクレベルを決定し、リスクレベルに応じて被害の大きなもの、頻繁に起こるものほど問題が多いことになります
Ⅰ許容できる
Ⅱ問題が多少ある
Ⅲ 重大な問題がある、許容できない と分類、評価する
「リスク」とは、一般的に「危害または損失が起こる可能性」といった意味で使われますが、ここでは、様々な職場の危険性・有害性によって起きる作業者のケガや病気の「重大さ」と発生する「可能性」の度合いのことをいいます。
労働安全衛生法で努力義務化されるのがリスクアセスメントです。
リスクの見積もり、評価の結果、すべてのリスクが十分に小さくなるまでは、リスクの大きいものから優先順位をつけて対策を講じていくことになりますし、ある程度以上リスクを下げられない場合は、注意喚起や保護具の着用などの「残留リスク対策」とることになります。
なお、この際、「残留リスク対策」はあくまで緊急避難的な対策であり、リスクが「残留している」ということに十分気をつける必要があります。
9.定期健康診断
毎日元気で働くためには、定期的に健康状態をチェックする必要があることはいうまでもありません。
通常の作業に従事している場合、年に1度定期健康診断を受けることになっています。
健康診断は気付かない病気を発見し、早期に治療するだけでなく、診断結果から、その病気と職場にひそむ原因を知るための手がかりをつかむために行われるのです。
そのために健康状態を毎年続けて記録することが必要です。必ず受信するようにしましょう。